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2004-02-24

禁煙という波がやってきて・・・

昨年の7月2日でした。この日、私としてはとても大きな人生の決断を下しました。この日をもって禁煙をスタートしたのです。

たかが禁煙ごときをもって人生の決断かよ・・・その通りです、たかが禁煙です。でも、愛煙家にとっては、「たかが」どころではありません。されど禁煙・・・このいい方も甘すぎます。たとえば、このヒト-月にはじまる-のように、苦しみに街をさすらい、悲しさのあまりにスロットゲームでスッカラピンになって泣いている人々もいるのです。

私の場合もそうでした。16歳のある日から毎日毎夜、飽くことなく吸い続けてきたタバコ。40℃近い発熱で苦しんでいた風邪の日にも、下痢に悩んでいた大学受験の朝にも、椎間板ヘルニアの痛みでウンウンとうなっていたあの夜にも、初めてセックスしたあの春の夜にも・・・どんな状況にあっても、片時たりともタバコを手放すことはなかった。それは「最愛のヒトやモノ」以上のモノ、それが私にとってのタバコだったのです。ここ10年くらいは、確実に<50本/1日>は吸っていたなあ・・・口の悪い友人にいわせると、「オマエには何の特性も認められないが、確かに『タバコ消費機関』としては優秀だな」ということだったのです。

そんな私がどうして禁煙に踏み切ったか。理由は複雑です。1つは、政府によるタバコ増税の実施にカチンときたことです。増税の対象・手段が姑息。そんなやり口に、今回もまた易々と従わざるをえない自分自身が情けない・・・そんなふうに感じたことが1つ。でも、これってちょっと「後付け」くさいなあ・・・よりホントに近い理由としては、私の勤める職場が全域で禁煙化されそうな雲行きだったからです。まだ、全面禁煙というわけではありませんよ。でも、次年度のある時点からは、ほぼ確実に行われそう・・・そうなると、メンドーくさいでしょ。そんなこともあって、禁煙を始めたのかなあ・・・このあたりは自分でも判然としないんです。

ところで、昨年は「健康増進法」が施行されたり、WHO総会で「たばこ規制枠組条約」が採択されたり、と反タバコ運動(脱タバコ運動といった方がいいのかな)が国内外でますます勢いよく前進した感じがしますよね。半年前まで、たとえばここらあたりの禁煙運動サイトなどに対しても、「ガンバレよ・・・」とまるで他人事のように眺めていたのですが、職場の全面禁煙化の動きに対しては、さすがにそういうわけにもいかなくなりました。

ともあれ、時代の流れというやつは恐ろしいものです。マネックス社長の松本大さんもこんなふうに呟いたとたん、たいへんなお叱りを受けたらしく、慌ててこんなふうに反省の弁を述べる破目に陥ってしまうのです。

最初、私を含む職場の愛煙家連中は、「法の趣旨からいっても『分煙化』で対処すべきだろうが・・・」と文句を垂れていました(正しくは、いまもそう主張しているのですが・・・)。でも、ですねえ・・・たとえば、先ほど見つけた以下の記事などを読む限り、分煙化というのもダメだろう、社会の許しは得られないだろうな、と思いました。記事のなかでコメントしているDeborah Arnottというヒトがおっしゃるように、

The scientific evidence is now clear. We need clear legislation which prevents smoking in the workplace and in enclosed public places. The time for excuses and half measures is gone.
という流れなんだろうな、と思います。

BBC NEWS | Health | Non smoking areas 'do not work'

でもなあ、こうしてメモを書いていると、何故か無性にタバコが吸いたくなってきます。<タバコ>という言葉に対して、私の身体(脳というべきか・・・)が無条件に反応しているのかな・・・禁煙してから半年以上も経っているんだぜ、どうなってるんだろ・・・。

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2004-02-23

ブッシュのワンちゃんが死んじゃった・・・

「小さなメモ帳」の原点を忘れないために、短くシンプルに・・・

President and Mrs. Bush's Dog Spot Passes On
ブッシュ大統領の愛犬・スポットくんが死んじゃった。14歳での安楽死とか。いまはホワイトハウスのトップページにも、元気な頃のスポットくんの写真が載っている。

そういえば、クリントン前大統領の頃、ホワイトハウスのWebページを飾っていたのは、クリントン家のニャンコちゃんだったはず。鳴き声も聴くことができた・・・ニャーオ、ただそれだけだったけど・・・

フガフガ・ラボ-大統領とそのペットたち
このサイト、面白い。とりわけ、「大統領とそのペット」についてまとめたこのページは秀逸。歴代大統領の<Pets>も面白いけど、さりげなく言い添えてある<Story>もシブイ。

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2004-02-21

「小さな住所録」に小さきヒトが・・・

慌しい日々が続き、疲れているのでしょうか。相変わらず、午後の時間帯になると、激しい睡魔に襲われ、頭をユラユラと揺らしています。

さて、吉報です。「小さな住所録」に新住人がリストアップされました。

最強の小さきヒト、Moon24だ!!
これまで登録した2名の住民、naoton36号sasukeは、ともに着々とページを増やしているようです。それに対して、私のお家の同居人はまったくダメ。そもそもココログそれ自体、忘れちゃっているようで、「アー、そんなものもあったよね、もういらないから適当に処分しておいて・・・」だって・・・何というヤツだ。

ところで、これまで住民を登録する際には、その人物の「大いなること」をさかんに喧伝し、それをもって登録作業とするのが私の流儀でした。しかし、これについては深く反省しなければなりません。なりゆきとはいえ、まったく馬鹿げたこと、まことに恥ずかしい限りです。

巨大なるもの、大いなることをもって、キャーキャーと喜んでしまうのは、私ばかりではありません。たとえば、高度経済成長期にあって、この国の住人がそうでした。隣国・ロシアの人々も、昔からデカイものを好む傾向があるようです。「MADE IN RUSSIA-ロシアは何を作ったか-」という本には、gigantomania-ギガントマニア-あるいはmegalomania-メガロマニア-といったロシア人の性格が指摘されています。

巨大な建築物、巨大な工場やダムやロケット・・・巨大な農場を作るためには、「小さな農民」を激しく弾圧することすら躊躇しなかったですものね。しかし、そうして築き上げたギガントマニアックな帝国・ソ連邦も70年ほどでアッサリと崩壊してしまいました。思えば、すでに20世紀中葉にして、デッカイものは負け組に属することを宿命づけられていたようです。わが帝国海軍の戦艦「大和」ではありませんが、大艦巨砲主義の時代は終わっちゃったよ、ということです。

で、何を言いたいのか?・・・ほとんど忘れてました、Moon24のことでしたね。要するに、こういうことです。

Moon24は、驚くほど小さな人間である
実は、私、いつもMoon24と<人間としての小ささ>を競っています。どうだ、オレの方がちっちゃいぞー・・・ギガントマニアックな負け組にはなりたくない、そんな思いがそうさせるのでしょうか。Moon24と私はともにmicromania-ミクロマニー-の症状としか言いようのない振るまいを示すことにより、何がしかの安心を確かめているのです。でも、これって、私たちだけのことではないでしょう。この国の職場や学校など至るところで、ミクロマニアックな症状は広がり続けています。Moon24は、そのことをよく知っているのです。

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2004-02-17

なぜかメモは長くなってしまい・・・

「小さなメモ帳」を記し始めてから、2か月半近く経ちました。当初、私の関心は日常生活のなかで出会う雑多な情報を思いつくままにクリップしておこう、というものでした。したがって、それは「ラクちゃん」の画像PDAやケータイからのメールなどといったごくありふれた行為や光景の記憶の破片を寄せ集めることから始まりました。そうすることによって、「見たことや聞いたことなど」を再構成してみよう、と漠然と考えていたからです。

ところが、どうしたわけか、私の書くメモは次第に冗長なものへと変化していきます。短い報告から長々しい陳述へ・・・長くなれば、メモに費やす時間もかかります。それにつれて、億劫さの度合いも高まることになります。

Joi Ito's Web - JP: ブロガーの壁と多面性の崩壊、および魔法の数字150について

なるほど・・・どうして、メモの冗長度が高まっていったのか、よく理解できるような気がします。

ウェブログで問題になるのは、読み手が多様なコミュニティに属するバラバラの人間であるがゆえに、書き手のアイデンティティの多面性は決壊し、結果として、公的なアイデンティティとしてはある意味「浅い」人格を選ばざるを得なくなるということだ
ある種の人格=アイデンティティを選び出すことにより、その人格=アイデンティティに沿うような<記述のフォーメーション文体>へと追い込まれてしまうこと。簡単にいえば、そのように見られたい私を演じるために、そのように記述してしまうこと・・・私の場合、伊藤さんの「『浅い』人格」にあたるのが、「陳述の冗長さ」ということになるのかもしれません。

そういえば、そもそも「小さなメモ帳」の存在を伝えている人々伝えていない人々がいることに気づきました。面白いことに前者のグループに較べて、後者のグループの親密度が低いのかというと、まったくそんなことはない。どちらも、私にとって親しい人々なのです。にもかかわらず、一方には伝え、一方には伝えない・・・私は、この二つのグループの人々に対して、微妙に異なる人格=アイデンティティで接している(あるいは、接していたい)のでしょう。私という人格=アイデンティティをめぐる小さな発見の一つです。

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2004-02-12

2004米国皇帝選挙、佳境に入る・・・

最近のニュースを拾い読みしていると、やはりアメリカ大統領選挙のことが気になります。

実は、以前、ふざけて2004年米国大統領選挙の予想をしたことがあります。「ブッシュ対ゲッパートでブッシュの勝ち」とは・・・まるで関係ないですね。恥ずかしい限りです。私が民主党の大統領候補としたゲッパート氏は、1月19日(だったかな)のアイオワ党員集会での惨敗で早々に戦線離脱を表明しました。さらに加えて、本音としてはゲッパート氏より買っていたクラーク氏も選挙戦撤退を決めたとのこと。米大統領・民主党予備選、ケリー氏が南部2州も制すということで、民主党はケリー候補で決まりのようです。

これで、3月2日の「スーパー・チューズディ」を前にして、ブッシュ、ケリー双方の大統領候補と組む副大統領候補は誰か?が残りの焦点になってきたという感じです。民主党の副大統領候補はエドワーズ氏? あるいは・・・といったところでしょうか。一方、共和党の方は田中宇の国際情勢ウェブログによると、「副大統領候補はチェイニーの代わりにジュリアーニ?」との動きもあるとか。ちなみに、正副大統領のコンビを称して、あちらの用語では<Ticket>というんだとか。ここしばらくは有権者に最高のチケットを差し出すため、共和・民主両党ともに最適解を求める試行錯誤や駆け引きが続きそうです。

さて、ケリー氏の予備選勝利が濃厚になるにつれて、ブッシュ大統領の軍歴疑惑が大きな問題に発展しそうな雰囲気です。「米大統領は脱走兵?州兵軍歴の疑惑再燃」という事態は、ケリー氏がベトナム戦争の英雄であることを考慮すると、大統領側にとっては相当に厄介な問題なはずです。ブッシュ大統領は、この事態をどのように切り抜けるのでしょうか。そんなふうにニュースを眺めてみると、官房機密費から2億2000万円を右翼団体に支出したとの疑惑をもたれているわが国の中川秀直前官房長官のケースを含めて、日米それぞれの権力者たちが繰り出すメディア・コントロールの術を検証する良い機会が与えられたようにも思います。

ところで、アメリカの大統領選挙というのは、とても面白いものだな、とつくづく思います。ちょうどサッカーのワールドカップと似た面白さがあります。本大会の出場権を得るために長く苦しい予選を戦い抜く・・・今回でいえば、民主党予備選がこれにあたります。ここらあたりに関心がある方は、溜池通信のいくつかの文章(PDFの文書になっています)を読んでみることをお勧めします。著者のかんべい氏は、ご自身を「アメリカ大統領選挙オタク」と呼んでいます。以下の文章は、彼が大統領選挙オタクと化した一瞬を描いたものです。

<From the Editor> 感染の瞬間
1992年の2月。筆者は当時一人で住んでいたワシントンDC近郊の自宅で、C-SPANの選挙活動報道を飽きずに見ていました。場所はニューハンプシャー州、吐く息は白く、ひと気の少ない街で、候補者たちは懸命の選挙活動を続けていました。
夕方、工場から出てくる工員たち全員に、握手の手を差し伸べていたのはボブ・ケリー上院議員。ひとりひとりに向かって、”I'm Bob Kerry. Nice to meet you.”――単調な声で、左手には紙コップのコーヒーを握りつつ、右手を差し延べていましたが、こんな「どぶ板」をアメリカでもやるものなのかと驚きました。
小気味のいいアジ演説をぶっていたのはトム・ハーキン上院議員。「この問題の責任者は誰か?アメリカ合衆国大統領、ジョージ・ハーバード・ウォーカー・ブッシュなのである」――時代遅れの左派候補は、大衆政治家としての真骨頂を見せていました。
そして圧巻だったのが、小さな集会場に詰めかけた人々を沸かせていたビル・クリントン知事でした。「もっと、もっと質問をくれ。僕らはニューハンプシャーにいるんだ。そして僕らの周りには問題がたくさんある。そうだろう?」――どう見ても選挙権のなさそうな少女がおずおずと手を挙げて、「クリントン知事、選挙が終わっても、またこの場所に来てくれますか?」と言った。そのときに彼が見せた笑顔は、その後の8年間でわれわれが数え切れないほど見た、あの名状しがたい魅力に満ちたものでした。
政治とは、これほどまでに人の心を熱くできるものなのか。今から考えると、筆者の病気はあの頃に始まったのです。そして重度の「米国大統領選挙オタク」の血は、来年に向けて早くも騒ぎ始めているのです。(溜池通信 2003/07/25号より抜粋)
2月6日号 特集:ブッシュ再選を阻止する方法
1月23日号 特集:アイオワ州党員集会と一般教書演説
11月21日号 特集:米国政治、保守派優勢の構図
10月31日号 特集:米大統領選挙とシュワちゃん効果
10月3日号 特集:ブッシュの不安と再選戦略
7月25日号 特集:漫談、2004年米国大統領選挙

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2004-02-11

2004年「建国記念の日」のニュースを読んで・・・

SharpRederを立ち上げておくと、次から次に新しいニュースがデスクトップ上に浮上してきます。うるさいな、と感じることもありますが、ニュースサイトやお好みのBlogをチェックするにはとても便利です。RSSリーダーが拾ってきたニュースのなかから、いくつか適当に選んでメモしておきます。

2004年の建国記念の日は、後々「吉野家の牛丼が姿を消した日」として記憶されるのでしょうか。吉野家:「牛丼メニューなくなるの寂しい」と福田官房長官がコメントを出すと、その一方では「なぜ吉野家に牛丼ない」と暴れて逮捕される運転手さんも出てくる始末です。

上記の二つの記事のうち、前者の福田長官の記事については、おそらく誰も気にとめないと思いますが、後者の方はテレビ各局のニュースでも流されているはずです。時節柄、お誂え向きの事件ですものね。また、ココログルなどでざっと検索した感じでは、多くのBloggerも「07年度めど安定財源」年金改革法案を国会提出などといった記事よりは、「牛丼がなくなることを知らずに暴れちゃった男」の方に関心を示しているのは明らかです。

深刻で重要な情報、いわば「重厚長大」な情報に較べて、ちょっとした微苦笑を誘う「軽薄短小」な情報の方が面白く感じる。そのため、そうしたタイプの情報が支配的となってしまう。当然といえば当然かもしれません。しかし、いつの時代、どこの国でも、常にそうなのかといえば、そうではないと思います。やはり、この国、この時代に特有な情報=表現論的な偏りがそこには感じられます。そうした観点に立つと、若い人々に人気のあるBlogサイト(たとえば小鳥 (a little bird)X51.ORG切込隊長Blog~俺様キングダムなど)は、このあたりの偏差を巧みにとらえていることがよく分かります。そこには、この国の若い世代がもつ「面白さ」と「つまらなさ」とが同時に、最も集約された形で表現されているように思います。

「軽薄短小」な楽しい情報とだけ戯れていたい。とはいっても、私たちの眼前にはドロドロしたリアルな現実が歴然として存在しています。石井紘基議員の刺殺事件、真相究明で懸賞金を増額献金:暴力団系企業が自民21支部に、さらには裏金作り組織的に 道警といったニュースに対して、「あ、またか・・・」と驚くべき鈍感さで受け流してしまう自分自身が恐ろしい。国会議員になったテニスボーイの学歴詐称問題に対して、あれだけキャーキャー騒いだメディアは、今後、これらのニュースをどう取り扱っていくのか。この国のメディアのあり方を含めて、私たち自身の情報=表現論上の偏差を知る恰好のサンプルになるのであるまいか。私はそう思います。

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2004-02-09

棲みついたな、小さな睡魔クン・・・

最近、眠たくてしょうがありません。しつこい眠気に襲われるのです。もちろん、過眠症などとは違います。緊張感のない日々の合間に忍び込んでくる<小さな睡魔>の仕業というべきものです。

朝日新聞「快眠講座」に教わるまでもなく、それなりに眠ってはいるのです。でも、悪いことに私の眠りは浅く、短い。ちょっぴり眠ると、すぐに眼が醒めて眠れなくなってしまうのです。「それって『ご老体』に特有の睡眠パターンだよ」とは同居人の弁・・・嫌だなあ、年を取るのって・・・。

私に棲みつく小さな睡魔クンを紹介しておきます。睡魔クンが現れやすいのは、昼食後の午後。時刻でいえば、午後2時~3時ごろがピークの時間帯です。ここらあたりに会議などがセットされていたりすると、最悪です。睡魔クンは私に向かって「舟を漕ごうね」と優しく命じるからです(私の自慢の一つが「会議中には居眠りしない」だったのになあ・・・)。そればかりか、最近はパソコン作業中にもやってくるようになりました。ディスプレーの文字列などを凝視しながら真面目にお仕事を進めていると、彼の悪戯が始まります。私の頭の中の睡眠中枢に甘く柔らかな弛緩剤を滴り落として、あっという間にウットリ&コックリの状態へと誘ってしまうのです。こうなると、頭を振ったり、両目を瞬いたりしても、たいがいは抵抗できません。睡魔クンによる誘惑を前にして、私はいつも蛇クンに睨まれた蛙クンと化すばかりです。

ところで、過日、ある大きな建物の大ホールで開かれた会合に出席した際のことです。私の隣には、人品卑しからざる紳士が座っていました。その彼が私と同等か、あるいはそれ以上に可哀想なヒトであることを知ったのです。

隣の紳士さん、会合の開始とほぼ同時に、早くもウットリ&コックリ状態に陥ってしまいました。頭をカックン、上体はユラユラ、そんな人物と肩を寄せ合うように座っているというのも、実に妙なもんです。そのうち、彼はグー・スー・ビーと倍音混じりの鼾をかき始めました。周囲の人々は一斉に微苦笑し、困惑する私と視線が合うなり、ニヤリとする人もいます。なかには、まるで「お前さんの責任だよ・・・」という感じで、眉をひそめる人も出てくる始末です。「おいおい、オレはコイツの連れでもなんでもないぜ」とアピールしたい私。そんなことはお構いなしに、隣人は激しくグースカ、ピースカと唸り続けるばかりなのです。

しかし、人間というのは実に不思議なものです。ますます勢いを増す彼の鼾に対して、誰もが「もうこれ以上、我慢できない。具体的行動が必要だ」と感じ始めたころです。まるで私たちの心の揺らめきを正確に察知したかのように、紳士さんの鼾はピタリと止んだのです。

ありゃ、止まっちゃったよ・・・そう驚いていると、紳士さんの胸ポケットあたりで携帯電話らしき振動音が微かに聞こえてきました。がっくりと頭を垂れる形で熟睡していたはずの彼なのに、まるで口笛を吹きながら散歩していたかのような態度でヒョイと携帯電話を摘み出し、爽やかな口調で「こちらからかけ直すから・・・」などと小さく呟いたのです。それからすっくと立ち上がるなり、「失礼・・・」といいながら、私の前をすり抜けてロビーの方に消えていきました。その足取りの軽やかさのどこに、たった数秒前まで深き眠りの淵をさまよっていた人物の痕跡が認められるのか・・・私は、また一つ、人間に関する小さな謎を発見した気分になりました。

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2004-02-02

ネットの向こうに「私の気持ち」を見つける・・・

インターネットというのは、スゴイもんだな・・・Webやメールの便利さを享受し始めてから、すでに相当の年月が経ち、そんな驚きの感覚や感動の瞬間を感じることもなくなってしまいました。

いま思えば詐欺みたいにバカ高い値段のSharp Mebiusノート。そいつを使って、インターネットに初めてアクセスしたんですよね。自宅電話線からピー・ポー・パーとモデムを鳴らして、infowebのアクセスポイントに繋いだ時の感動を思い出します。「アッ!! これが噂のYahooだよ!!」と子どもみたいに喜んじゃったりしてね。初めてメールが着信した時は驚いたなあ・・・あの頃は、私の髪もちょっとはボリューム感があって・・・いけねえー、ジイさんの愚痴ってのは、カネをもらっても聞きたくないもんだろうからね。ともあれ、私が言いたいのは、<慣れは感動を失わせる>という単純な事実のことです。

ところが、つい先ほどのことです。私は単純に感動しました。というのも、たまたま偶然に見かけたココログのページに、私がメモしておこうかな・・・と思っていたことが、そっくりそのまま記載されていたからです。もちろん、その「そっくり感」というのは、「私が言いたかったこと」の内容であって、その表現の確かさや文章の巧拙に関していえば、憎たらしいぞ、コイツは・・・というほどの格差(ヤツが上でオレが下だ、チクショー)を感じてしまうわけですけれどね。

tf2>さんという方のDo you think for the future?にポストされた『「ネットの未来」探検ガイド』 と ウェイバックマシンの威力は?という2つの記事
面白いことに、私もメモしたことのある「ネットの未来」探検ガイドという本自体が、進化を止めないインターネットの現状と未来に関するレポートなんですね。インターネットがもたらす驚きと感動は、まだまだ汲み尽くされているわけじゃないよ・・・そんな声が聞こえてきそうな本。そんな本の話題を通じて、ネットの向こうに生きておられる見知らぬ<tf2>さんという方と「共通感覚」を確認するというのも、インターネット、とりわけWeblogならではのことだよなあ・・・と感動しちゃいました。

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読書のこと、RSSリーダーのこと・・・

丸一日、お家に閉じこもっていました。ソファに寝そべり、本を読んだり、テレビを観たり、うつらうつらとしたり・・・そういえば、居眠りするたびに、どういうわけかタバコを吸う夢ばかり視ているのです。昨年7月2日から禁煙という寂しい闘いが続いています。すでに半年を超えたというのに、いまだに闘いの帰趨は霧の中なのか・・・まったくいい加減にしてよ、って感じです。

ソファの上での読書について、メモしておきます。噂の真相・別冊「日本のタブー」「エコノミストは信用できるか」(文春新書)。この2冊を同時平行的というか、マルチスレッド的にというか、とにかくボンヤリと散漫に読んでいました。

まだ読みかけの本ですので、偉そうなことはいえませんが、2冊ともジャーナリスティックな批評的態度を敢然と貫こうとしているあたりが共通しています。誰が、誰に対して、何を語ろうとしているのか・・・情けないことに、いま、私たちの周りには、そうした基本的なことすらはっきりさせようとしないコトバばかりが増殖しています。たとえ品がないと非難されようと、物事の経緯やそれにかかわった人物・組織などを、固有名詞としてはっきりと示しておく・・・その意味では、確かに、この2冊の本はともに勇気の書というべきなのかもしれません。

ところで、先ほどから本を読むのを止めて、パソコンをいじっています。RSSリーダー(ニュースリーダー)を入れ替えていたのです。これまで使っていたRSSバーというInternet ExploreのプラグインソフトからSharpReaderにシフトすることにしました。実は、もともとSharpReaderのユーザーだったので、元に戻ったということになります。

RSSバーというソフトは、シンプルでとても良いソフトです。しかしながら、登録したRSSサイトの順番を変えることができなかったり、あるいは同じカテゴリーのサイトをうまく整理することができなかったり、と少しばかり物足りなく感じるようになりました。何であれ、シンプルさと便利さを両立させていくことは、なかなかに難しいことなんでしょうね。

SharpReaderの方はバージョンも上がっており、いっそう機能の充実がはかられているようです。しばらくは、これを使って、気になるBlogやニュースサイトなどをチェックしようと思います。ちなみに、このSharpReaderを使うには、あらかじめWindows.NET FRAMEWORKが導入されている必要があります。Windows Updateから簡単にインストールできるのは知っての通りです。

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