2004年「建国記念の日」のニュースを読んで・・・
SharpRederを立ち上げておくと、次から次に新しいニュースがデスクトップ上に浮上してきます。うるさいな、と感じることもありますが、ニュースサイトやお好みのBlogをチェックするにはとても便利です。RSSリーダーが拾ってきたニュースのなかから、いくつか適当に選んでメモしておきます。
2004年の建国記念の日は、後々「吉野家の牛丼が姿を消した日」として記憶されるのでしょうか。吉野家:「牛丼メニューなくなるの寂しい」と福田官房長官がコメントを出すと、その一方では「なぜ吉野家に牛丼ない」と暴れて逮捕される運転手さんも出てくる始末です。
上記の二つの記事のうち、前者の福田長官の記事については、おそらく誰も気にとめないと思いますが、後者の方はテレビ各局のニュースでも流されているはずです。時節柄、お誂え向きの事件ですものね。また、ココログルなどでざっと検索した感じでは、多くのBloggerも「07年度めど安定財源」年金改革法案を国会提出などといった記事よりは、「牛丼がなくなることを知らずに暴れちゃった男」の方に関心を示しているのは明らかです。
深刻で重要な情報、いわば「重厚長大」な情報に較べて、ちょっとした微苦笑を誘う「軽薄短小」な情報の方が面白く感じる。そのため、そうしたタイプの情報が支配的となってしまう。当然といえば当然かもしれません。しかし、いつの時代、どこの国でも、常にそうなのかといえば、そうではないと思います。やはり、この国、この時代に特有な情報=表現論的な偏りがそこには感じられます。そうした観点に立つと、若い人々に人気のあるBlogサイト(たとえば小鳥 (a little bird)、X51.ORG、切込隊長Blog~俺様キングダムなど)は、このあたりの偏差を巧みにとらえていることがよく分かります。そこには、この国の若い世代がもつ「面白さ」と「つまらなさ」とが同時に、最も集約された形で表現されているように思います。
「軽薄短小」な楽しい情報とだけ戯れていたい。とはいっても、私たちの眼前にはドロドロしたリアルな現実が歴然として存在しています。石井紘基議員の刺殺事件、真相究明で懸賞金を増額や献金:暴力団系企業が自民21支部に、さらには裏金作り組織的に 道警といったニュースに対して、「あ、またか・・・」と驚くべき鈍感さで受け流してしまう自分自身が恐ろしい。国会議員になったテニスボーイの学歴詐称問題に対して、あれだけキャーキャー騒いだメディアは、今後、これらのニュースをどう取り扱っていくのか。この国のメディアのあり方を含めて、私たち自身の情報=表現論上の偏差を知る恰好のサンプルになるのであるまいか。私はそう思います。
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コメント
わざわざ「情報-表現論」と断り書きしているのは、意図的に「エンターテイメントと報道を混同して」この国の情報環境がおかれた文脈を考えてみたかったからです。「『諸君!』と『現代思想』よりも『プレイボーイ』や『宝島』が売れるのは当たり前」なのも、時代的な条件のなかにあります。たとえば、坪内祐三さんの「1972」や大塚英志さんの「女たちの連合赤軍」などを読むとつくづくそう思います。
私の文章の拙さから、このあたりを上手に伝えることができず、ホントに残念・・・
投稿: Ryu-Ha | 2004-02-15 23:17
世の中の様々な情報を取り込んでいると、自分の考え方が、時に
リベラルであったり、そうかと思えば保守的であったり、妙な現
象が自分の中で渦巻くことがあります。左にシフトしたり、右に
シフトしたり……それって、しょっちゅうかも(笑)
バイアスに気が付いたときは、自分なりの修正も可能ですが、若
さ故、それができないこともあります。(あっ、私、若くないで
すね(笑))
確かに、お気楽な話題で四六時中ヘラヘラしていたいけど、次か
ら次と雪崩れ込んでくる眼前の現実に、自分なりの分析をして、
それを仕事に生かさなければならないし、自分の生活にも何らか
の影響がある以上、無関心ではいられない。お客様に情報提供す
るのが仕事なもんで、これで結構、真面目に耳目を研ぎ澄まさな
ければいけないな、なんて思っているんですよ。いや、ほんと。
「噂の真相」、間もなく休刊です。賛否両論あるものの、反権力
・反権威のスキャンダル誌として、取材や報道の手法については
他誌へ大きな影響を与えたと思います。
この国のメディアはどういう方向へ行くのでしょう……
投稿: k1 | 2004-02-15 01:35
>「軽薄短小」な楽しい情報とだけ戯れていたい。とはいっても、
>私たちの眼前にはドロドロとしたリアルな現実が歴然として存在し
>ています。
エンターテイメントと報道を混同して比較する事に意味はないでしょう。逆に「若者に人気の」とあげている3サイトにしても何を根拠に「若者に」人気とおっしゃっているのか根拠も不明です。雑誌で言えば、それは「諸君!」と「現代思想」よりも「プレイボーイ」や「宝島」が売れるのは当たり前で、その2冊を比べて比較することに意味がないのと一緒です。単に同じツールとしてblogを使っているだけで、それらを同列に同じメディアとして扱い、「悲惨なメディアの現状」とするのはいささか無理があるのではないでしょうか。私には単に管理者さんの個人的な好みを強引に一般論に敷衍させて語っているようにしか思えません。
投稿: abuscus | 2004-02-12 04:32